地震発生時には、揺れによって屋内の家具や家電製品が転倒し、下敷きとなりケガをしたり、命を落としてしまうケースもあります。そのため、日ごろから地震対策の一環として、家具や家電製品を固定しておくことが大切です。
注意したい家具や家電製品
地震によって転倒しやすい家具や家電製品としては、以下のようなものがあげられます。
・テレビ
・冷蔵庫
・電子レンジ
・箪笥
・キャビネット
など…
一目見て転倒の恐れがある背の高い家具や家電製品はもちろんですが、一見すると背が低く倒れてもあまり問題がなさそうな家具や家電製品も注意が必要です。なぜなら、背が低い家具や家電でも、倒れることによって逃げ道の足場状況が悪化し、避難に影響が出る可能性があるからです。
また、寝ているタイミングで地震が発生すると、どうしても対応が遅れてしまいます。寝室の家具や家電製品の転倒防止には、高い費用をかけてでも特に気を遣ったほうが良いでしょう。
震度ごとの家具や家電の倒れやすさ
大きな地震になるほど家具や家電は倒れやすくなります。震度ごとの家具や家電の倒れやすさの目安は次のようになります。
・震度5弱…固定していない家具が移動したり、不安定な置物などが倒れる
・震度5強…固定していない家具が倒れることもある
・震度6弱…固定していない家具は大半が移動し、倒れるものもある
・震度6強…固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる
これらはあくまで目安であり、高層階ほど揺れが大きくなるので発生震度相当以上の家具や家電の転倒が発生する恐れがあります。
固定器具ごとの効果の高さ
家具や家電を固定する器具には以下のような種類があり、それぞれ効果にも違いがあります(下に行くほど、器具の効果の高さが小さくなります)・
・L型金具(下向き取り付け)
・L型金具(上向き取り付け)、プレート式、ポール式+マット式、ポール式+ストッパー式、
・L型金具(スライド式)、ベルト式、チェーン式
・ポール式
・ストッパー式、マット式
一般的に知名度の高いポール式ですが、十分な効果を発揮するには家具と天井に十分な強度が必要です。知名度の高さと比較すると、固定器具としての効果は低めといえます。
しかし、マット式、ストッパー式とそれぞれ組み合わせて使用することで、固定器具としての効果を高めることは可能です。
まとめ
地震発生時には、場合によっては費用をかけて用意した防災シェルターに逃げ込むこともあるでしょう。地震が落ち着いたと感じ、外に出ようとしたときに家中の家具や家電が倒れていては避難に悪影響が出ます。
防災シェルターを用意している場合でも、しっかりと家具や家電製品の転倒防止対策をしておくべきでしょう。