誰もが一度は使ったことがあるラップは、災害時には普段以上に大活躍してくれる防災用品です。一般的には、どの家庭にも常にひとつはラップが用意されているので、あらためてラップを備えておくという意識は必要ないでしょう。1本、2本ストックとして備える場合でも、数百円程度の費用で済みます。
今回紹介する使い方を覚えておけば、災害時の生活や対応がぐっと楽になるかもしれません。
ラップの使い道①…食器洗浄に使う水の節約
災害時には、高い確率で普段のように水を自由に使えなくなります。食事をした後の食器を洗うために、水を使うのさえもためらわれます。これは、防災シェルター内で生活するばあも例外ではありません。使った食器を洗わずに何度も使いまわすのは、衛生的にNGです。
ラップをお皿の上に敷き、そこにご飯やおかずを盛りましょう。食べ終わったらラップを丸めてポイするだけで、食器をわざわざ洗う必要はありません。
ラップの使い道②…保温アイテム
夏以外の時期に災害に遭遇すると、朝や夜の冷え込みはかなり堪えます。ラップは保温性に優れていることをご存知ですか?お腹に新聞紙をぐるっと巻き、さらにその上からきつくない程度にラップを巻くと、防寒アイテムに早変わりです。足にラップを巻いてから靴下をはくのも良いでしょう。
ただし、汗をかくとかぶれなどの原因になるのでライフラインが寸断されやすい災害時では、こまめにふき取るように注意しましょう。
ラップの使い道③…メモ帳
災害時になにかメモをしたいというシーンもあるでしょう。そんなときは、ラップを紙代わりにして油性ペンでメモを書きましょう。
ラップはガラスなどにも貼り付けられるので、避難所などでバラバラになった家族へ向けてメッセージを残す場合にも役立ちます。
ラップの使い道④…応急処置道具
災害時に怖いのが、散らばったガラスなどでケガをしてしまうことです。ちょっとした切り傷なら、傷口にガーゼを当てラップでぐるっと巻くだけで止血できます。もちろん包帯などがあればそれに越したことはありませんが、ラップは巻くだけで勝手にくっつくので結ぶ必要がないというメリットもあるのです。
ラップの使い道⑤…防水アイテム
災害時は、雨の中非難しなければいけない場合もあるでしょう。できる限り、リュックなどは濡らしたくないものです。そんなときは、ラップを使ってリュックをぐるぐる巻きにするといった工夫をすれば、水に濡れる可能性をぐっと下げられるでしょう。
まとめ
普段は食べ物を包んだり、レンジでチンするときに使うラップですが、災害時には様々な形で活躍してくれることがお分かりでしょう。熊本地震の際は旭化成が被災地域に10万本のラップを送っていることからも、その有用性が見てとれます。
費用の高い防災シェルターを用意しても、避難をしなければいけないケースも十分に考えられます。防災リュックにはラップを1箱入れて、今回紹介した使い方を頭の片隅に置いておきましょう。