避難というと避難所への移動が真っ先に思い浮かぶかもしれませんが、それが常に正しい選択とは限りません。

「難」を「避」けることができれば避難所に行かなくてもよいのです。国は避難の種類として、以下の4つの行動を示しています。

  1. 行政が指定した避難場所への移動
  2. 安全な親戚や知人宅への避難
  3. 安全なホテルや旅館への避難(宿泊)
  4. 屋内で安全を確保する

ここでは「4の屋内で安全を確保する」について説明します。

屋内安全確保

屋内安全確保は垂直避難とも呼ばれます。洪水や土砂災害に対して使われます。建物内のより高い位置(上階)に移動することです。主に水害の場合に選択肢に挙がります。

早い段階で安全な場所へ避難しておくのが基本になりますが、場合によっては外に移動することのほうが危険になるケースがあります。その場合、浸水が想定される深さよりも高い位置に逃げられる場合は、建物内に留まり上階へ避難したほうが安全です。

防災シェルターは安全性を高めるために地下に設置することが多いのですが、室内や屋根のある場所に設置するタイプのものもあります。事前に特徴や価格を確認しておくと安心です。

自宅や会社の浸水リスクを調べておこう

自然災害はいつ起きるか分かりにくいことが多いのですが、その中でも豪雨災害は計画的に行動がしやすいとされています。

自宅や会社が浸水しやすい地域にあるか自治体がハザードマップを公表していたり、大雨をもたらす台風や雨雲の動きをある程度予測できたり、川の水位の情報や氾濫しそうかどうかの情報も段階的に通知されるからです。一人ひとりが避難の予定を立てて、それに沿って行動することが期待されます。これをマイタイムラインと言います。

洪水のリスクは低くても

川から離れていて洪水のリスクは低い場合でも、周りの土地よりも低い場所や地下道では周囲から雨水が流れ込んできたり、排水しきれなかった雨水がたまったりする恐れがあります。水たまりの中を避難するのは大変危険です。

少しでも不安な場所にいる場合は行政が発令する避難指示を待たずに早め早めに浸水しない場所へ移動するようにしてください。

まとめ

大雨のときは高いところに逃げればよいという考えだけが正しいわけではありません。

災害が起こる前に、自分たちはどのようなタイミングでどこへ避難すれば安全なのか確認しておくことが大切です。

実際は計画した道が浸水して通れなくなっている場合も考えられます。いくつかのプランを立てて、災害に備えましょう。自宅に災害に強い防災シェルターを設置するのもひとつの案です。災害が起きてからでは遅いので、事前に価格や工事費を確認し災害に備えておくのが大切です。

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