さて皆さんは「公助・共助・自助」との言葉を聞いたことがあると思います。ですが、各言葉の意味を他人に説明できるほど、きちんと理解されている方は意外と少なかったりもするのです。
ここではそれぞれの意味をしっかりと理解して頂き、迫りくる災害に生き残る知識を持っていただけるように、現役防災士に解説してもらいましょう。
勘違いされる「公助」最も低い立場にある言葉
「公助」は使われている漢字のとおり「公(おおやけ)の助け」であり、国や都道府県、地方自治体などが助けてくれることを意味しています。災害時に一番にしてもらえるのが「公助」であると、よく勘違いされてしまうのですがそれは間違いで、順位としては一番最後の助けになるのです。
「公助」は災害時に一番最後に行われる助けなのです
- 避難所の開設、運営
- 炊き出しなどの食糧支援
- 一時的に生活できるスペースの提供
これらが代表的な「公助」の内容となってきますが、何より避難所にたどり着くことが優先されます。また、「避難所に行けば、寝るところや食料がもれなく提供される」と思い込むのも危険です。
地域によっては避難所に行っても満杯で入所できず、違う場所に移動したり食料も中々提供されない避難所もあることを知っておきましょう。
地域で助け合う「共助」は中間の立場にある言葉
「共助」は使われている漢字のとおり「共に助ける」ことです。家族を助けたり隣近所の人を助けたり、消防団と一緒に自治会内の人を助けたりする意味を持っています。
次に説明する「自助」と同じように捉えられてしまうことも多いのですが、あくまでも誰かを共に助けると言う意味であることを知っておきましょう。
- 足の悪いおばあちゃんを一緒に避難所に連れていく
- 消防団と一緒に土嚢を積んで浸水を防ぐ
- 近所の安否確認を自治会員で行う
代表的な行動例を挙げると、このような行動を「共助」と呼んでいます。
最も優先されるのは「自助」先ずは自分が生き残ること
「自助」は使われている漢字のとおり「自分が助かる」ことです。そしてこの「自助」こそが、災害時に最も優先されることであり「自分が生き残ること」が、最優先事項なのです。
- 自分が生きていなければ、誰も助けられない
- 自分が生きていなければ、避難所にも到達しない
- とにかく自分が生き残ることを優先に考え備えること
このように「自助」は最優先事項であり、自分が生き残らなければ何も始まらない!と言うことなのです。
防災シェルターは「自助・共助」に重要な設備!
「自助」にて自らが助かり同時に「共助」で家族も助かる設備を考えると、それは防災シェルターではないでしょうか。確かに防災シェルターを備えるには相応の金額が必要になってきます。ですが、命という唯一のものを考えれば金額に見合う十分な価値があると思うのです。
最近では様々なタイプの防災シェルターが開発されていますので、「自助・共助」を完遂する為にも一考しみてはいかがでしょう。