皆さんは「避難場所」と「避難所」の違いを正しく理解されているでしょうか?「場」の1文字があるかないかだけなのですが、それだけで全く違う意味を持っているのです。防災教室などで生徒30人の内、2/3の約20人が意味を正しく理解されてなかったと、教室を担当された防災士の方が言われていました。
防災士の方が言われるには、意味を正しく理解していないと、自治体から配布されているハザードマップも正しく使われなくなるとのことでした。
それでは、「避難場所」と「避難所」の違いを分かりやすく解説していきましょうね。
「避難場所」には食料も飲料水もない!一時的に非難する場所
先ず「避難場所」ですが、“場所”とあるため建物はありません。地震で火災が起きたり、土砂災害や水害からとりあえず、身の安全を確保するために逃げておく場所なのです。
- 「避難場所」には食料や飲料水も用意されていない
- とりあえず身を守るために逃げる場所
- 公園や緑地、グラウンドなどが「避難場所」に指定されている
- 建物が無いので非難するときはカッパなども必要になる
- あくまでも一時的に非難する所と覚えておこう!
「避難所」は建物の中!食料や飲料水が用意される
次に「避難所」ですが、ここは先の「避難場所」と違って建物がある場所となり、避難するのはその建物の中になります。地震や火事、土砂崩れ、水害などで、自宅に留まることができなくなった方たちが、落ち着くまで生活できる場所でもあります。
- 「避難所」は建物の中に避難できる所
- 食料や飲料水、毛布などが用意される
- 小中学校、公民館など公共施設が「避難所」の指定となっている
- 一定期間避難生活ができる所
「避難場所」と「避難所」どちらに逃げる方がおトクなの!?
「避難場所」と「避難所」それぞれの違いが理解できたところで、「じゃあ、どっちに逃げた方がおトクなの!?」とよく聞かれるそうです。ですが、答えは決まっていないそうです。
その理由は、災害時に一番にしないといけないのは、「自分の命を守ること!」なので、逃げる距離が遠い「避難所」へ行くより、先ずは最も近い「避難場所」に逃げて命を守ることが重要なことなのです。
- 「避難場所」と「避難所」どっちもおトク
- 先ずは最も近いどちらかで命を守ること
- 災害の種類によっては「避難所」が利用できないケースもある
- 逆に「避難場所」が利用できないケースもある
- 配布されているハザードマップで災害別に非難する個所をチェックしておく
災害の種類で避難する個所が異なるので注意
防災士の方曰く、「災害の種類によっては、避難場所が利用できなかったり、避難所が利用できなかったりします。普段からハザードマップを確認して、災害の種類に応じて非難する個所をチェックしておいておくことをお勧めします」とのことでした。
防災シェルターは全災害対応している避難所となる
「避難場所」「避難所」災害別に取捨選択するのは、意外に面倒であったりもします。ですが、命の安全に比べるとその手間を惜しんではいられませんよね。でも、面倒なのは確か・・
それなら、全ての災害に対応して数週間の生活が可能な「防災シェルター」を設置してはいかがでしょう。金額は種類によって異なりますので見積もりとなりますが、素早く確実に非難できる「避難所」を専用に作っておくと安心ですからね。
最近では色んな種類のモデルが登場していますので、ご自宅の環境に合わせながら金額調整すると良いのではないでしょうか。