避難所生活では一箇所に留まらず、数カ所を転々としている家族もいます。「無期限でいられる」と聞いていた避難所のはずなのに、いきなり「今月末に出て行って欲しい」と言われ途方にくれたというケースもあります。家が全壊している場合は、家に戻ることは難しいでしょう。
そんな時は車中泊がおすすめです。車中泊なら、被災中でも自分だけのプライベート空間を持てます。
避難所では周りの目が気になる
避難所として利用されているのが、体育館や集会所です。住まいとして適さないこれらの場所での集団生活は、プライバシーがないことによりストレスが溜まっていきます。
こうした問題を避けるために東日本大震災では、自家用車の中で暮らす人もいたそうです。車は遮音や遮熱性に優れている上に、プライバシーを保つことができます。避難生活のベースとするに最適でしょう。また家の損壊を想定して、食料や水、防災グッズなどの常備場所として利用できるのも車の魅力です。
原料となるガソリンの抜き方
車中泊であらゆるエネルギー源となるのがガソリンです。車を移動するのにはもちろん、車内での冷暖房電源の確保のためエンジンを回すのに必要不可欠です。しかし、大規模な災害が発生するとガソリンの入手は困難になります。
そこでガソリン缶詰を備蓄しておくと、自宅の別の車からガソリンを抜くことができて便利です。さらに、ポンプや携行缶を準備しておくと安心でしょう。
快適な車中泊空間を作ろう
車内で長期間の避難生活をする場合、大事なのが車内の快適性です。移動空間として設計されている車を住宅のような住宅空間とするには、少し手を加える必要があります。特にプライバシーの確保や安眠できる空間作りには、ニーズに合わせて開発されている市販の車中泊グッズを活用しましょう。
カーテンでプライベート空間を確保
車は四方が窓で覆われているため、夏は暑く、冬は寒いです。何よりも、外から中が丸見えではプライバシーは皆無です。そこで、必須なのが車用のカーテンです。外からの視線をカットするだけでなく、街灯などの光線をカットしてくれます。車用のカーテンがあれば、プライベート空間を確保できるでしょう。
ぐっすり眠れる寝床を作る
安眠を左右するのが寝床の心地よさです。ミニバンなどはシートを倒すとフラットにできますが、やはりシートの凸凹は気になります。そこで段差を解消するために、マットを活用するとよいでしょう。車中泊用のマットがあれば、小さく収納できて車内空間が有効に使えます 。