どこで地震に遭遇するかは誰にも分かりません。家で家族と一緒の時に被災するとは限らないのです。
自分や家族が普段から使っている場所で「今ここで地震が起きたらどうするか」「どこに避難すれば安全か」など、出かけ先で考える癖をつけることはとても大切です。一人で行動している時は、とっさの判断が生死を分けます。外出中は常にどこが安全ゾーンか察知するアンテナを立てておきましょう
職場
なにはともあれデスクの下に潜って、ダンゴムシのポーズをとりましょう。椅子に座布団を敷いておけば、座布団を頭にかぶって頭を守れます。デスクから離れていたら、落下物や転倒物がないホールなど、安全な場所へ逃げましょう。
職場にはコピー機やパソコンなど、大地震で凶器に変わるものがいっぱいです。熊本地震ではパソコンが飛んできて怪我をした人が結構いました。パソコンをケーブルで固定するなど、万が一の場合の対策を施しておくことが大事です。
スーパー百貨店
スーパーで買い物中だったら、商品が崩れたり、陳列棚が倒れてきたりします。パニックになりやすい場所ですが、こんな時に真っ先にすることは陳列棚のそばから離れることです。広い通路の真ん中に出て、持っている買い物かごの中身を捨てて、頭に被ってしゃがんで揺れが収まるのを待ちましょう。
揺れが大きいと、出入り口に人が殺到します。係員の誘導に従って落ち着いて批判することが大切です。
路上
路上で地震に遭遇したら、最も恐いのは、頭上から落ちてくる倒壊物です。看板外壁のタイルが落ちてきたり、ビルの窓ガラスが割れて降り注いだりします。身近なもので頭を守り、すぐにその場から離れてください。ブロック塀や自販機、フェンス、電柱などは、倒れる危険があるので近づかないでください。
バッグなどは、落下物の衝撃を和らげるために頭から10cmほど離して頭を守りましょう。車が来なければ、道路の真ん中に逃げましょう。落下物や転倒の恐れがなくなります。
乗り物
電車やバスは地震が起こると緊急停止します。乗っている時に体が投げ出されたり、転倒したりしないように注意しましょう。立っている時は、手すりやつり革をしっかりと掴んで急ブレーキの衝撃に耐えてください。掴むものがなければ、お腹に力を入れて踏ん張ります。座っている場合は、姿勢を低くしてバックで頭を保護してください。四つん這いになり、足を踏ん張るのも有効です。停車後は乗務員の指示に従って避難しましょう。
車を運転している場合に地震に遭遇したら、ハザードランプを出して停まります。急ブレーキを踏まずに、徐々に減速して道路の左側に停車してください。エンジンを切り、揺れが収まるまで車内で待機しましょう。
地下街
地下街と地下鉄の駅構内は、耐震設計でしっかりと作られています。比較的安全な場所です。しかし、地下街の店舗は狭いので、速やかに広い通路に出るようにしてください。
地下鉄は、停電すると暗闇に包まれるためパニックを起こす引き金になりやすいです。地上への出口に大勢の人が殺到して将棋倒しになる可能性もあります。気持ちを落ち着かせるために意識的に大きく心呼吸して、非常灯が点滅するのを待ちましょう。地下鉄の非常口は60m間隔で設置されているので、焦らず係員の指示に従いましょう。
エレベーター
乗っている時に強い揺れを感じたら、全ての階のボタンを押して、止まった階で降りましょう。もしも、閉じ込められてしまったら、非常用ボタンやインターホンで救助を要請します。繋がらない場合は、記載されている管理会社に連絡するか、消防に通報しましょう。
待機している時のポイントは、いかに体温を保存するかです。地震の規模が大きいと、被害は広範囲に及びます。慌てず騒がず座って待つようにしましょう。パニックにならないようにすることが大切です。備蓄ボックスが設備されているエレベーターもあるので、有効活用しましょう 。