近年の地震でケガをした多くの人は家具の転倒や落下、床面に置かれたものへのつまずきなどです。
ふだんからケガをしないで避難できるように、家具を固定したり避難経路をふさがないようにしておく必要があります。
まだ記憶に新しい2016年(平成28年)4月14日に発生した熊本地震の災害による死因のほとんどが圧死です。
設置費用はかかるものの、防災シエルターさえあれば助かった命です。
家の中で気をつけるポイントと対策
急な地震から身を守るには、ひと手間を惜しまないことです。
家中をチエックして、食器棚や本箱、タンスなどが倒れてこないように工夫したり、テレビやパソコンなどが飛んでこないように固定するなど、それぞれ対策をおこなうことで家の中の安全性が高まります。
費用もそれほどかからないL字金具や突っ張り棒などを使って家具の転倒を防ぎましょう。
家具の転倒を防ぐ
・L字金具
家具が倒れてこないように壁にL字金具を付けて固定します。
ネジを使うので賃貸の場合は大家さんに相談しましょう。
また、壁を傷つけない耐震突っ張り棒を使う方法もあります。
・耐震突っ張り棒
家具と天井の間を突っ張り棒で固定して、家具の転倒を防ぎます。
この方法だとネジや釘を使わないので壁や天井を傷つけずにすみます。
・家具の転倒防止シート
家具の幅にシートをカットして家具の下に敷きます。
小さな家具の固定に適しています。
棚の中の物の落下を防ぐ
家の中でのケガは、本箱の中の本や食器棚の食器の落下が原因のことが多いので、対策が必要です。
・すべり止めシート
食器棚や飾り棚などの中身がすべらないようにすべり止めシートを敷きます。
・扉をロックする
扉が開かないようにストッパーを付けます。
地震の揺れを感知して扉をロックするタイプなどもあります。
ガラスの飛び散りを防ぐ
・飛散防止フィルム
窓や食器棚などのガラス部分に貼ります。
できれば内側にも外側にも貼ると効果が増しますが、片面だけ貼る場合は、窓なら内側に、食器棚なら外側に貼るようにしましょう。
家電の移動を防ぐ
テレビやパソコンが凶器になることもあります。
テレビなどは専用のベルトで固定したり、底面に粘着マットを敷きましょう。
パソコンやオーディオも粘着マットが有効です。
家具や冷蔵庫の上にものを置かない
スペースの有効利用のためについ食器棚の上や冷蔵庫の上に物を置きがちですが、地震が起きた場合は、凶器になってしまいます。
また、寝室にはタンスなどの大きな家具をベッドわきにはおかないようにしましょう。
避難経路がふさがれるだけでなく、圧死の危険性もあります。
まとめ
防災の基本はシンプルな暮らしです。
避難経路をふさがないように、普段から整理整頓を心がけましょう。
住まいをシンプルにするには、地下に防災シェルターを設置することをおすすめします。防災シェルターを設置する費用は高額ですが、究極の防災対策です。